まず警察、それから…?海外で犯罪被害に遭った時に取るべき行動とは

どんなに自分自身が対策をして気を付けていても、悪意のある人によって窃盗や傷害などの犯罪被害を受けてしまうことは、絶対にないとは言えません。

もし、海外旅行時に犯罪被害に遭遇した場合、どのように行動するべきなのでしょうか?

もちろん、まずは日本にいる時と同様、警察に届け出を行うべきです。

ただ、警察に無事に届を出したとしても、それですぐに失った荷物が返ってくるわけではありません。むしろ、二度と返ってこない可能性の方がずっと高いでしょう。

となると、もし盗まれた荷物の中にパスポートや有り金のほとんど、あるいは航空券などが入っていた場合、そのままでは日本に帰ることはできなくなってしまうわけです。

また、入院が必要なケガを負わされてしまうなど、自力で帰るのが難しい状態になってしまうこともあるかもしれません。

そもそも、言葉の壁から警察に被害届を出す段階でつまづいてしまうことも十分に考えられます。

そんな『どうしていいかわからない、自力では解決が難しい』という状況に陥ってしまったとき、旅行会社や海外旅行保険会社のサポート体制を利用するのも1つの方法です。

ただ、状況によっては、民間の会社のサポートではスムーズに話が進まなかったり、うまく連携が取れないこともあるかもしれません。人によっては完全な個人旅行でそういったサポート体制を利用できないこともありますよね。

そこでいざという時にぜひ頼ってほしいのが、大使館や総領事館と言った現地の在外公館なのです。

一介の海外旅行者が大使館に駆け込むなんて敷居が高い…と思うかもしれませんが、現地で日本人の生命・財産を保護することは在外公館の重要な責務の1つになっています。したがって、日本人旅行者が自力で解決するのが難しいトラブルに見舞われた場合には、その解決に向けて支援を行う体制が整えられているのです。

具体的には、例えば警察への届け出方法のアドバイスや、日本人が利用しやすい病院の紹介、通訳・弁護士などの情報提供といった形のサポートが受けられます。本人が大ケガを負うなどして日本の家族に自力で連絡をできない場合、状況を代わりに家族に伝えるのも在外公館の役割です。

ただし、警察や病院での手続きを完全に代行したり、盗難の犯人捜しをしたりといったことはできないので、その点は了承しておきましょう。

なお、もし窃盗などによってパスポートを失ってしまった場合には、在外公館で新規発給または代わりとなる《帰国のための渡航書》の発給を受けることができます。

現金やクレジットカードを失ってしまった場合、お金を借りたり立て替えてもらったりすることはできないので、日本の家族などに送金をお願いしなければなりません。送金方法は、在外公館で教えてもらうことができます。

このように、在外公館は海外で犯罪被害に巻き込まれた場合には何よりも頼りになる機関です。慣れない土地で犯罪被害に遭うとパニックに陥ってしまうかもしれませんが、頼るべき機関があらかじめわかっているだけで少し安心感がありますよね。

海外旅行に行くときにはぜひその国の在外公館の住所・連絡先を確認しておきましょう。

なお、海外旅行保険に入っている場合には失った持ち物やケガをした場合には治療費などの保険金請求を行うと思いますが、その場合には、警察で発行される盗難証明が必要になる可能性があります。言葉が通じにくいと余計なことを伝えるのを躊躇してしまうかもしれませんが、大事なことなので、できるだけ忘れずに発行してもらうようにしてください。