重大な感染症の意外な原因…海外では動物と虫に触るべからず

海外旅行時に体調を崩す原因としてよく知られているのは水や食べ物による食中毒ですが、実はその他にも、日本とは違う様々な病気にかかるリスクが潜んでいます。

特に海外に行った時に気をつけなければならないのが、現地の動物や虫です。動物や虫が媒介する感染症は意外と数が多いうえに、その地域特有で日本には入ってきていない病気も少なくありません。

そうした日本人にとっては未知の病気が発症すると免疫がない分、重症化しやすいので非常に危険です。しかも、感染症の中には潜伏期間が数日以上あるものも多いので、知らずに日本に持ち込んでしまうリスクもあります。

過去にも何度か、海外から旅行者が持ち込んだ感染症が流行してニュースになったことがありますよね。

そこで今回は、海外で気を付けるべき、動物や虫が媒介する感染症とその予防策についてご紹介しましょう。

まず、感染症の媒介者として最も危険度が高いのは蚊です。蚊は《デング熱》《マラリア》《ジカウイルス》《黄熱》など、様々な熱病のウイルスを運ぶとても危険な生物です。

これらの病気の流行地域はアジアやアフリカ、中南米などの熱帯・亜熱帯に集中しており、特に地方や森林地帯はリスクが高いとされています。ただし都市部やリゾート地でも感染の危険を避けられるわけではありません。

基本的には蚊に刺されさえしなければ感染のリスクはほとんどないので、虫除けスプレーや蚊取り線香を持参するなど、蚊除け対策は万全にしましょう。服装も露出はできるだけ最小限にして、長袖長ズボンが望ましいでしょう。裸足にサンダル履きもおすすめしません。

黄熱に関しては、流行地域に入国する場合は予防接種が義務化されています。

虫でいえば、蚊の他にはマダニなどの一部のダニも《クリミア・コンゴ出血熱》といった熱病のウイルスを持っていることがあります。ダニがいる可能性の高い家畜や動物にはできるだけ接触しないようにしてください。

動物を媒介する病気で怖いものとしては《鳥インフルエンザ》が有名ですよね。流行地域は主に東南アジアで、特にニワトリやアヒルと言った家畜動物が保菌者であるリスクが高いとされています。

発展途上国ではこれらの家畜が野放しで道端を歩いていることも多いのですが、接触は避けるようにしましょう。養鶏場や市場など鳥を扱う場所にもあまり近づかない方が安全です。

また、原始的ですがうがい・手洗いは予防手段として有効なので、こまめにするようにしてください。

もう1つ、動物が媒介する感染症で危険度が高いのは《狂犬病》です。狂犬病は犬を中心に、猫やアライグマ、コウモリなど様々な動物が保菌者になる可能性がある感染症で、かまれることで感染します。

発症までの潜伏期間は1か月以上とかなり長いのですが、有効な治療手段が確立されておらず発症すると致死率はほぼ100%です。感染リスクが高い地域は、主にアジアやアフリカなどの発展途上国ですが、世界のほとんどの地域で感染事例が見られます。

蚊と同様、かまれなければ感染することは基本的にはないので、現地の動物との接触は極力避けるようにしてください。特に途上国では野犬や野良猫を頻繁に見かけるので、注意が必要です。

狂犬病はワクチンで感染・発症を防ぐことができるので、現地で動物との接触が必要な場合や、長期滞在の場合は事前に予防接種していくのもおすすめです。

虫や動物を媒介する感染症には重篤な症状が出るものが多く、ちょっとした油断がまさしく命とりになってしまいかねません。少しでもリスクを軽くするために、万全の対策をしておきましょう。